どんぐりコロコロ
各地で秋祭りが開催され、収穫の秋を迎えていますね。
円山公園には畑はありませんが、自然の恵みの時期を迎えています。
円山公園には、エゾリス、シマリスや多くの鳥類、ネズミの仲間などが動物園、原始林や神宮敷地も含めて生息しています。一番よく見かけるのはエゾリス君ですね。落ちたオニグルミの実をくわえながら、あちこち埋めてまわっています。
ドングリ類もたくさん落ちてきました。ドングリは秋のイメージですが、早いものは9月上旬からぼちぼち落ちています。
円山公園敷地内には数種類のドングリの仲間があり、それぞれ個性的な特徴がありますのでご紹介しましょう
まずは、北海道の山野でもっともよく見られるミズナラです。葉は大きめで、葉柄はなく、鋸歯の先がとがっています。
ドングリの形はやや長細く、帽子は少し深みがあります。
左の写真はアカナラといい、街路樹などにもしばしば見られる北アメリカ原産の落葉樹です。円山公園には20本くらいの大木があり、どっさりとドングリを落とします。
実は大型で丸くて可愛らしく、帽子はベレー帽のように扁平で縁にふくらみがあります。
葉は切れ込みが深く、先はとがっています。
次にご紹介するのは、ヨーロッパ原産のヨーロッパナラです。イギリスナラやシロナラとも呼ばれます。
葉はアカナラと同じくらいかやや小さめですが、切れ込みの入り方も違い、葉先は丸みを帯びています。北海道では気候や環境のせいか、夏頃から必ずと言っていいほどうどんこ病が発生し、写真のように葉の表面が白い粉をふいたように汚らしくなり、あまり利用されない一因かもしれませんね。
ドングリは大きめの楕円形で、帽子はやや浅く、長い柄がついているのが大きな特徴です。
円山公園にはアカナラの林の付近に大木が4本あり、実を落としています。
次は、この大きな特徴のある葉、どこかで見たことはありませんか?そう、これは柏餅のカシワです。
円山公園、神宮敷地などにしばしばあります。葉は大きく鋸歯の先はとがっていません。
ドングリは上記の種類よりやや遅れて落ちます。帽子がモシャモシャしていて特徴がありすぐわかります。
実は丸形ですがやや小さめになります。
最後の一種類は、左の写真、北海道では珍しいクヌギの木です。円山動物園の敷地内には林がありますが、動物園外には1本だけ確認しています。本州ではオーソドックスなドングリの木です。
葉は栗に似ていますが鋸歯が鋭くとがっています。実は丸い可愛いドングリで、帽子がカシワのようですがもう少しおおきく堅い感じです。
写真はまだ若く、ドングリはまだ顔を出していません。成熟して落実するのはもう少しあとになるようです。
以上、円山公園で見られるドンクリ類、5種をご紹介しました。